写真を上手くなっていく過程というのは、そこまで多くあるわけではないと思っています。

ゴルフが上手くなる過程のように複雑なものではなくて、もっと単純なような気がします。

フォトスタジオで働く私たちは、大前提、写真が好きだったり、写真に関心があったり、そういう人が大半じゃないかなと思います。

好きというのは何かが上達していく過程でものすごく大切なことだと思います。

ただ、【写真が好きといっても】、その言葉は人それぞれです。

カメラやレンズのメカニックな部分が好きな人もいれば、

自分で写真を撮ったり、見ているのが好きない人もいます。

写真が好きというのが、もしかしたら自分が撮影した写真を褒められることが好きという好きかもしれません。

どんな好きがあってもいいと思います。

ただ写真が成長する過程で必要なものは、被写体に向けた好きを増やすこと、それが一番だと思っています。

写真といっても、人の写真・花の写真・風景写真・料理の写真・モノの写真と、写真というのは世の中に存在している全てのものが対象・被写体になるので、一概に写真といっても物凄いジャンルがあります。

料理の写真を綺麗に撮るために必要な技術というのは構図だったり光だったりそういうことではなく料理への理解です。

料理をいくら芸術的に撮っても、料理がおいしく見えなかったら、良い写真ではなくなってしまいます。

白鳥の良い写真を撮るには、白鳥への好き・関心がないとダメです。

写真家を目指して最初に覚える内容というのは、カメラの操作やある程度の所作程度の内容であって、写真の内容ではありません。

写真の内容というのは、被写体に対する内容で、被写体についてフォトグラファーとして自分なりなりの好き・関心だと思います。

だから写真が上手くなっていく過程というのは、自分の関心の先を広げることで、それ以上はないと思っています。

私たちのフォトスタジオでいえば被写体は人です。

フォトグラファーは喋りが8割、カメラについての知識は2割でいい、私が写真を始めた時に色々な尊敬する先輩からそう教えて頂きました。

口で誤魔化すということではなく、被写体に関心を持てば写真が良くなる、今ではこの言葉の意味が素直に理解できます。

よく聞かれますが、もし自分の写真がステップアップしていく方法があるのだとしたら、好きな対象を増やすこと、それしかないと思っています。

感情が赴くままにではなく、興味がないものに自分が無理にでも関心を向ける以外でしか好きな対象が増えることはないと思います。

だから今自分が好きじゃないものを探す、これだと思います。

そして沢山あります。

いつも子供を撮影しているフォトグラファーは大人を撮影してみる、いつも男性を撮影しているフォトグラファーは女性を撮影してみる、いつも人を撮影しているフォトグラファーは風景を撮影してみる。

子供の写真で一番を目指すなら、子どもに一番の関心をもつ、ドレスの写真・着物の写真で一番を目指すならそれに誰よりを関心をもつ。

関心を持つ対象を変えていくことでしか変わらないと思います。

自分も構図やアングルの小手先を何度も変えたとしても、写真は大きく変わらないということに5年くらいかかりました。

だからそう決めたらあとは量を増やすことだけだと思います。

最近大きく変わった人も同じでした。

止まったら新しいことをする、終わりがないフォトグラファーの宿命のようなものです。