七五三の着物は、お洋服に比べると多くの小物を必要とします。
それだけに奥が深く、何をどう合わせるかで、印象は変わります。
7歳は特に多いです。
たとえば、着物と帯だけでなく、半襟の柄や色、帯揚げ、帯締め、しごき、足袋、草履、鞄、髪飾り、せんすなど。
帯締めひとつでも、帯どめをつけるのか、どういう結び方をするのか、必ず決まっているわけではなく人によって選べるからこそ、個性を発揮できるものです。
では、何をどのように選べばいいのでしょうか？
最初から決まったセットではなく、少し周りと違う雰囲気にしたい…そんなときに使えるコーディネートのコツをご紹介します。
3歳女の子は被布がポイント
七五三の中でも特にシンプルなのは3歳女の子です。
大雑把に分けると、着物と被布を着ています。3歳の女の子は体が小さく、被布が大体の面積を占めるので、被布が大きく印象を変えます。
ひと工夫しておしゃれにしてみたいときは被布に着目してみましょう。
ファーは成人式でもつけるものですので、着物には良く似合う素材です。
こちらのpopな色合いの着物には、ファーの被布コートで上品さをプラスしています。
グレーのファーを使用していますが、白なら通常の華やかな着物に合わせてもかわいいですよ。
被布は子供の太ももぐらいの位置にくるビッグサイズですので、大人用の服をあえて被布のように着せてもぴったりです。
また、パステルカラーや淡い色の大人しめな柄には、レースの被布を着せても素敵です。
お洋服のように着て、可憐な印象にすることができます。
素材も軽く、動きやすいので、暑がりなお子様にもおすすめです。
お靴をあわせてみたり、ヘアメイクがあまり好きじゃない子であれば巻くだけでもOK。
コーディネートが洋風になるだけで、カジュアルでおしゃれな七五三写真を撮ることができます。
7歳女の子は帯周りがポイント
7歳女の子は選ぶものがたくさんありますが、まずは帯周りから決めていきましょう。
【帯揚げ】
帯の形が崩れないように締めておくものです。
大人は綸子やちりめん、羽二重などの素材ですが、七五三では絞りの帯揚げがよく使われます。
絞りの帯揚げはボリュームが出てかわいく見えます。お子様用なら明るい色味が人気です。
帯揚げは小さく見えますが実はコーディネートの幅を広げられるポイント。
スカーフやアンティークの布地など、好きな柄のものを使っても大丈夫なんです。
着物や柄と反対色にすると、インパクトが出ます。
【帯締め】
帯締めは帯がゆるまないように締める紐のことです。
綿を入れた「丸ぐけ」と糸を組んだ「組み紐」があります。
帯締めの結び方もアレンジの方法はさまざま。
ハートやリボンなどかわいい結び方をするとお子様も喜んでくれそうですね。
組み紐の中でも丸くなっている丸組の方がアレンジはしやすいです。
より個性を出したいときはベルトを帯締めとして使うのもおしゃれですよ。
【しごき】
帯の下に締める紐です。
今は七五三の装飾用としてつけています。
オーソドックスなのは帯揚げと同じ色を選ぶことです。
アレンジをするときは、チュールやレースにしてみるとまた違うインパクトが出ます。
【そのほかの帯周りのアクセサリー】
帯留め…帯締めにつけるアクセサリーです。
宝石や金、銀細工のものは晴れ着にも向きます。
帯飾り…帯の左上に差し込んでつけるアクセサリー。根付けとも言います。
帯周りはたくさんのアレンジ方法があるので、ぜひお気に入りを見つけてオリジナルのコーディネートを楽しんでくださいね。
足元
白足袋は一般的ですが、色足袋や柄足袋を合わせることで幅が広がります。
着物の色に合わせて選びましょう。
また、ブーツを履いても素敵になります。
襟元
襦袢についている刺しゅう入りの半襟の上に、重ね襟を入れるとさらに華やかになります。
着物によってはすでに縫い付けてあるものもあります。
自分で入れる場合は、着物や帯締めなどの色と合わせましょう。
少し見えるだけでも印象が変わります。
鞄
和装に合わせた巾着やフォーマルバッグだけでなく、洋物のバッグを使うこともできます。
クラッチバッグや、アンティーク風のバッグなどを合わせてみるのもおしゃれですよ。
帯の小物や髪飾りと色を合わせたりして選んでみましょう。
ノーブレムのコーディネート例
杜若色の着物。
柄が落ち着いていてシンプルなので、帯締めや重ね襟で目を引く色をつかい、アクセントにしています。
しごきはあえて使わず、大人っぽさを演出。
ポイントとなるカラーがより引き立つように、帯揚げも暗い色にしています。
メイクに着物や帯締めと同じ色を入れることで、顔の印象を引き立て、バランスよく見えるように整えています。
やわらかいピンクの着物に反対色であるグリーンのスカーフ襟元にいれて鮮やかにしています。
メイクもアクセントになるようピンクとグリーンでまとめているのもポイントです。
しごきのかわりにレースを入れてインパクトをプラス。
靴にすることで着物っぽくなく、洋装のような仕上がりになります。
ビビッドな着物を黒の帯で引き締めています。
わずかに入った赤いラインがあるので、それに合わせたしごきで統一感を。
帯締めにも薄く赤紫が入っており、グリーンとレッドをテーマカラーとしてまとめています。
髪飾りもそれを邪魔することなくくすんだグリーンのチュールを使い、ヘアバンドにしています。
いかがでしょうか？
今回は女の子を重点的にご紹介いたしました。
ほんの少しの部分でも、コーディネートの幅はぐっと広がりますよね。
ほかにも色々なアレンジ方法をご紹介していますので、もっと見たい方はこちらの記事もご参考ください。
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